第125回事例研究会を開催しました

2022年10月19日

第125回の事例研究会を
オンラインミーティングにて開催いたしました。

参加 41社48人

【125回事例研究会の参加者のみなさま】

 

◆事例研究
  事例の紹介は
   菊正宗酒造株式会社
   株式会社名門大洋フェリー の2社でした。

   【事例を紹介する菊正宗酒造株式会社の堀様】

   【事例を紹介する株式会社名門大洋フェリーの太田様】

事例1

化粧品の保湿力についての質問の電話で、裏付けのデータによる説明を求めてきたお客様の応対事例でした。
ご自身では使用しておらず、また商品購入する予定も不明な中年男性のお客様です。化粧品の成分や、薬機法で認められた化粧品の効能効果、などにも詳しい方のようです。応対者の説明には納得せず、自分の知識で応対者をさらに困らせるような質問を繰り返し、自分の考えや主張を言うだけ言って終わったという内容でした。
化粧品に関する知識をもっと身につけ、お客様の質問に真摯にお答えできるようにならなければという反省点もあったようです。
自分の知識や経験で、応対者が困るような質問を繰り広げるお客様はいわゆる悪質クレーマーの一種として分類されています。
今回のお客様がそれに該当するかどうか決め付けられませんが、自分の勉強のため、お客様から教えていただくという姿勢で話を聞いていくことでお客様の優越感を満たし、応対を終了するという方法も知られています。参加者からもこのようなお客様に対する応対経験が紹介されていました。
今回のようなお客様は、化粧品に限らず、どんな業種・業態でも出会う可能性があるお客様です。初めてこのようなお客様の応対をする場合には質問にどう答えるか困ってしまい、質問に答えてもちがう角度からの質問がでてきて、質問攻めの追求を受けることにもなってしまいます。今回の事例紹介を他社の事例としてではなく、自分の模擬体験として経験値に組み込んでもらう意味でも、良い事例の紹介でした。

 

事例2

乗船予約のキャンセル手続き・キャンセル手数料の引き落としに関する苦情の事例でした。
インターネットでの予約と旅行会社を通じた予約の2重に予約をとっていたお客様が、両方をキャンセルしてキャンセル料が発生していますが、ご本人が2重の予約をしていたとの認識がなく、キャンセル料を2回に引き落とされたことで苦情の申し出になっていました。
参加者から、2重の予約のチェックやお客さまへの確認連絡の有無、予約完了メールの送付などについて質問されていましたが、予約システム上でのチェックや確認手順があれば、お客様も自分の2重の予約に気づいたかもしれません。
企業側が記録に残っている事実やルールどおりのキャンセル手続きについての詳しい説明よりも、企業側が把握している事実とお客様の認識のずれを埋めるための会話が必要だったことに多くの参加者が気づいてくれたことでしょう。

 

◆その他の情報・相談事

不具合品に関する申し出で、調査報告を出すときに報告書はどの部門名で作成するか、社印を捺印しているかの相談がありました。
工場や品質保証部門の報告書では専門用語や社内用語が含まれることもあり、申し出のお客様の事情や背景を知っているお客様対応部門名で報告書を作成する会社が多くなっていました。社印ではなく担当者の捺印だけの企業も多いようです。

 

◆情報交流会

19社26人の参加でした。
新型コロナの第7波が収まりつつあり、第8波の警戒を呼びかける声があるなかで、各社の在宅勤務状況に変化があるか、自由に話を進めていただきました。

2022年10月23日